
アミノ酸系シャンプーとは? 市販のシャンプーで期待できる効果とおすすめの選び方・使用方法について解説!

目次
ドラッグストアや薬局、ロフトなどで手軽に購入できる市販のアミノ酸系シャンプーの中には、スキンケアの考え方を取り入れた高機能な製品が増え、メンズにもおすすめの人気商品が多数存在します。髪質や頭皮の悩みに合わせて、保湿・補修成分や添加物の有無を確認し、ご自身に合ったおすすめのシャンプーを選びましょう。
そもそもアミノ酸系シャンプーとは?
アミノ酸系シャンプーは、人間の髪や頭皮を構成するタンパク質と同じアミノ酸を洗浄成分として配合しており、肌と同じ弱酸性のため、髪と頭皮に非常に優しいのが最大の特徴です。汚れだけを選んで落とし、頭皮に必要な皮脂やうるおいを残すため、フケ、かゆみ、乾燥などの頭皮トラブルに悩む方や、髪のパサつき、うねり、きしみが気になる方にアミノ酸シャンプーは、おすすめです。
一般的な市販のシャンプーに多い高級アルコール系は、洗浄力が高く泡立ちが良い反面、頭皮への刺激が強く、乾燥や肌荒れの原因になることがあります。一方、石鹸系シャンプーは、環境に優しいもののアルカリ性のためキューティクルが開きやすく、髪が乾燥してきしみやすいという声もあります。それに対し、アミノ酸系シャンプーはマイルドな洗浄力と高い保湿力を兼ね備えており、髪がきしみにくく、しっとりとした洗い上がりが特徴です。アミノ酸系洗浄成分には、グルタミン酸系、アラニン系、グリシン系、タウリン系、サルコシン系などさまざまな種類があり、それぞれ洗浄力や泡立ちに若干の違いがあります。例えば、グルタミン酸系は地肌に優しくマイルドな洗い上がりで、髪の硬さや乾燥が気になる方におすすめです。
市販のアミノ酸系シャンプーを使う3つのメリット
メリット1:マイルドな洗浄力で頭皮の乾燥を防ぐ
最大のメリットの1つは、そのマイルドな洗浄力にあります。人間の皮膚や髪と同じアミノ酸で構成され、肌と同じ弱酸性であるため、頭皮に過度な刺激を与えにくいのが特徴です。不要な汚れだけを適切に除去し、頭皮が本来持つ保湿成分や皮脂を保持することで、乾燥を防ぎます。そのため、特に乾燥肌や敏感肌の方、フケやかゆみに悩む方におすすめです。
さらに、アミノ酸系シャンプーには、ノンシリコン製品も多く、シリコンによる毛穴の詰まりや髪の立ち上がりの悪さ、皮脂と混ざってニオイの原因になるなどの懸念がある方にも適しています。ノンシリコンのアミノ酸系シャンプーは、頭皮に負担をかけずに健やかな状態を保ち、髪本来の軽やかさを引き出すことが期待できます。マイルドな洗浄力と高い保湿力により、頭皮の乾燥を防ぎながら、健やかな頭皮環境へと導いてくれるのです。
メリット2:髪のうるおいを保ちながら洗い上げる
マイルドな洗浄力と高い保湿力によって、髪のうるおいを効果的に保ちながら洗い上げることが可能です。これは、人間の髪や皮膚のタンパク質を構成するアミノ酸と似た成分でできているため、髪の毛の主成分であるタンパク質を損なわずに、必要な水分を維持しながら洗浄できるからです。特に、乾燥によるパサつきやゴワつきが気になる方にとって、この特性は大きなメリットとなります。洗浄成分がマイルドであるため、髪のキューティクルを過度に開かせず、内部の水分や栄養が流出するのを防ぎます。これにより、洗い上がりの髪はしっとりとして、指通りの良い柔らかな感触を実感できるでしょう。
メリット3:ヘアカラーやパーマ後のダメージヘアにも使いやすい
ヘアカラーやパーマを施した髪は、薬剤の影響でキューティクルが開いたり、髪内部のタンパク質が流出したりすることで、非常にデリケートな状態になります。このようなダメージヘアは、通常のシャンプーの中に含まれる強い洗浄成分によって、さらに傷つきやすく、乾燥や切れ毛、枝毛の原因となることがあります。しかし、アミノ酸系シャンプーは、人間の髪や皮膚のタンパク質と同じアミノ酸を主成分としているため、髪への刺激を最小限に抑えながら優しく洗い上げることが可能です。弱酸性の性質も相まって、カラー後の色落ちを緩やかにし、パーマのカールを長持ちさせる効果も期待できます。
具体的にアミノ酸系シャンプーが持つ高い保湿力は、ダメージによって失われがちな髪の水分を補い、しっとりとした手触りを保つのに役立ちます。さらに、最近では、ヘマチンなどの補修成分が配合されたアミノ酸系シャンプーも多く、これらの成分はカラー後のアルカリに傾いた髪を中和し、傷んだ部分を集中的にケアする効果があります。動物、特に犬のシャンプーにもアミノ酸系の洗浄成分が使われていることがあり、これは肌や毛髪への負担が少ない証拠です。
【目的別】市販で人気のアミノ酸系シャンプーおすすめを紹介
毎日気兼ねなく使える!コストパフォーマンスに優れたシャンプー
①ミノン薬用ヘアシャンプー
公式サイト:ミノン薬用へアシャンプー|ミノンボディケアシリーズ|第一三共ヘルスケア
敏感肌の方におすすめのアミノ酸系シャンプーです。肌への優しさにこだわり、健康な素肌と同じ弱酸性で、刺激の少ないアミノ酸系洗浄成分を配合しているため、頭皮の負担を抑えながら汚れをすっきりと洗い上げます。フケやかゆみを抑える成分も含まれており、デリケートな頭皮環境を健やかに保ちます。子どもから大人まで、家族みんなで安心して使える点も魅力です。
②ちふれ アミノシャンプー
公式サイト:アミノ シャンプー – ちふれ・CHIFURE
傷んだ髪や刺激に敏感な頭皮をマイルドに洗い上げ、しなやかでつやのある柔らかい髪へと導きます。無香料、無着色、ノンシリコン、サルフェートフリー(硫酸系界面活性剤不使用)処方なので、敏感肌の方やお子様との共用にも適しています。髪と頭皮にうるおいを与え、ふんわりやわらかな髪に仕上げることが期待できるでしょう。また、生分解性の良い成分を使用しており、地球環境にも配慮されたヘアケア商品です。
③Essential(エッセンシャル)PremiumSeries バリアシャンプー スパークルモイスト
公式サイト:バリアシャンプー/コンディショナースパークルモイスト l 【公式】エッセンシャル l 花王株式会社
厳選された美容液成分「うるりドロップ」を配合しており、髪の内部を補修しながら、まとまりやすい髪へと導きます。カラーやブリーチを繰り返したダメージヘアの方に特におすすめです。また、サルフェートフリー、ノンシリコーン、合成着色料フリー処方の製品も展開されており、髪と頭皮への優しさを考慮して選ぶことができます。
パサつきやダメージを集中ケアする高機能シャンプー
④Qurap(キュラップ) ラッピングモイスト シャンプー
公式サイト:ラッピングモイスト シャンプー/トリートメント|Qurap(キュラップ)公式サイト
ダメージヘアに特化した高機能なアミノ酸系シャンプーです。キューティクルの隙間を埋めるように補修し、うるおいを密封することで、なめらかでツヤのある髪へと導きます。また、シリコン、パラベン、合成着色料、サルフェート(硫酸系界面活性剤)フリー処方で、髪や頭皮への優しさにも配慮されているため、幅広い肌質の方でも使いやすいでしょう。香りは、華やかさとみずみずしさを感じさせるフルーティブルームの香りです。
⑤YOLU(ヨル) ディープナイトリペア シャンプー
公式サイト:ディープナイトリペア シャンプー|【公式】YOLU[ヨル] ナイトケア ビューティーブランド
夜の間に髪と地肌をケアすることに特化した「夜間美容」をコンセプトとした高機能アミノ酸系シャンプーです。日中に受けた紫外線などによる地肌へのダメージをケアし、ひどく傷んだ髪をなめらかなプルツヤ髪へと導くことが期待できます。高保湿の生コラーゲンが毛髪の外側をコーティングして集中補修し、ナノヒアルロン酸が髪内部に水分を補給して内側からダメージをケアしてくれるので、乾燥によるパサつきや広がりを抑え、しっとりとしたまとまりのある髪に導きます。また、シリコン、パラベン、鉱物油、合成着色料フリーのこだわりの処方で、髪と頭皮への優しさを追求しています。
アミノ酸系シャンプーが合わない?知っておきたい注意点3つ
①皮脂が多いと物足りない場合がある
アミノ酸系シャンプーは、頭皮や髪に優しい弱酸性の洗浄成分が特徴ですが、その穏やかな洗浄力ゆえに皮脂分泌が多い方にとっては、洗浄力で物足りなさを感じる場合があります。皮脂が多い頭皮は、ベタつきやすく、一般的なアミノ酸系シャンプーでは一度の洗髪で汚れを落としきれないこともあります。特に、汗をかきやすい夏場やワックスなどのスタイリング剤を多く使用する方は、すすぎ残しや皮脂が毛穴に詰まることで、頭皮トラブルにつながる可能性も考慮する必要があります。
このような場合、プレシャンプーで軽く汚れを落とす、または二度洗いをするなどの工夫が推奨されます。また、アミノ酸系シャンプーの中には、清涼感を高めるメントールやハッカ油が配合されたクールタイプも存在し、これらは皮脂によるベタつきを抑え、さっぱりとした洗い上がりを求める方におすすめです。
アミノ酸系シャンプーは、頭皮環境を整えることで薄毛対策にもつながると言われていますが、過剰な皮脂が気になる場合は、皮脂をしっかり除去しつつ頭皮の潤いを保つスカルプシャンプーを検討するのも一つの方法です。
②泡立ちが控えめに感じられることがある
アミノ酸系シャンプーは、一般的なシャンプーと比較して泡立ちが控えめに感じられることがあります。これは、泡立ちを良くするための発泡剤が少量であるか、含まれていない製品が多いことによるものです。泡立ちが良いシャンプーに慣れている方やしっかりと泡立てて洗いたいという方にとっては、泡立ちが物足りなく感じるかもしれません。しかし、泡立ちが少ないからといって洗浄力が低いわけではなく、むしろきめ細やかな泡が頭皮や髪の汚れを優しく包み込み、摩擦を抑えながら洗うことができるというメリットがあります。
泡立ちを良くしたい場合は、シャンプー前にしっかりと予洗いを行い、髪の毛の表面の汚れやスタイリング剤をある程度洗い流しておくことが重要です。また、シャンプーを手のひらで軽く泡立ててから髪につけたり、少量のシャンプーを複数回に分けてつけたりすることで、泡立ちを助けることができます。特にロングヘアの方や髪の量が多いレディースの方は、洗う箇所を分けて泡立てると全体に行き渡りやすくなります。さらに、泡立てネットを使用すると、少量のシャンプーでも豊かで弾力のある泡を作ることが可能です。アミノ酸系シャンプーの多くは、洗顔料にも使用されるような優しい洗浄成分で作られているため、肌への刺激が少ない反面、泡立ちが控えめになる傾向があることを理解して、適切な方法で洗髪を行うことが大切です。
③しっとりした仕上がりでボリュームが出にくいことも
アミノ酸系シャンプーは、頭皮や髪に優しい洗浄成分と高い保湿力によって、しっとりとした洗い上がりが特徴です。しかし、このしっとり感が原因で、髪のボリュームが出にくいと感じる方もいらっしゃいます。特に、髪が細い方や軟毛の方、加齢によって髪にハリやコシがなくなってきた方は、アミノ酸系シャンプーを使用することで、根元が立ち上がりにくく、全体的にペタッとした印象になりやすいことがあります。
髪や頭皮の潤いを守りながら優しく洗い上げるため、乾燥による抜け毛の予防や健康な髪の成長を促進する効果が期待できます。しかし、ボリュームアップ効果を重視したい場合は、アミノ酸系シャンプーだけでは物足りなく感じるかもしれません。 対策としては、ノンシリコン処方で軽やかな仕上がりの製品を試すことやシャンプー後のコンディショナー、トリートメントの量を調整したり、頭皮マッサージで血行を促進したりすることがあげられます。
ドラッグストアで失敗しない!アミノ酸系シャンプーの選び方4つのポイント
ポイント1:成分表示でアミノ酸系の洗浄成分か見分ける
アミノ酸系シャンプーを選ぶ上で最も重要なのは、その洗浄成分が本当にアミノ酸系であるかを見極めることです。商品名に「アミノ酸」と記載されていても、主成分が異なる場合があるため、必ず成分表示の「水」の次に記載されている成分を確認しましょう。洗浄成分は、一般的に配合量の多い順に記載されています。
具体的なアミノ酸系の洗浄成分としては、「ココイルグルタミン酸Na」「ココイルメチルタウリンNa」「ラウロイルメチルアラニンNa」などが挙げられます。これらの成分が上位に記載されていれば、アミノ酸系シャンプーである可能性が高いです。一方で、「ラウレス硫酸Na」や「ラウリル硫酸Na」といった成分は、洗浄力が強い高級アルコール系の成分であり、アミノ酸系とは異なります。また、「せっけん素地」と記載されている場合は石けん系のシャンプーです。
特に、子供のデリケートな肌や髪に使用する際は、肌への負担が少ないアミノ酸系成分を主とした製品を選ぶことが重要です。成分表示をしっかりと確認し、ご自身の求める洗い上がりや頭皮の状態に合ったシャンプーを見つけることが失敗しない選び方の第一歩となります。
ポイント2:髪の悩みに合わせた保湿・補修成分をチェックする
ご自身の髪の悩みに合わせた保湿・補修成分が配合されているかをチェックすることが大切です。例えば、カラーやパーマによるダメージが気になる方には、髪の内部を補修する加水分解ケラチンや加水分解コラーゲン、またはダメージ補修効果の高いヘマチンなどが配合されたシャンプーがおすすめです。これらの成分は、傷んだ髪の毛に栄養を与え、しなやかさとツヤを取り戻す効果が期待できます。また、髪の乾燥やパサつきが気になる場合は、ヒアルロン酸やセラミド、グリセリンといった高保湿成分が配合されているかを確認しましょう。これらの成分は、髪の水分保持能力を高め、しっとりとした潤いのある髪へと導きます。
さらに、髪の広がりやうねりに悩む方には、オイル成分、特にアルガンオイルやホホバオイルなどの植物性オイルが配合されたシャンプーが適しています。これらのオイルは、髪の表面をコーティングし、外部からの湿気を防ぎながら、まとまりやすい髪に整える効果があります。最近では、美容液成分を配合し、洗うたびに髪の質感を改善する高機能なアミノ酸系シャンプーも増えています。自分の髪の状態を正確に把握し、それに合った保湿・補修成分が配合されたシャンプーを選ぶことで、より効果的なヘアケアが実現できます。
ポイント3:フケやかゆみが気になるなら抗炎症成分配合がおすすめ
フケやかゆみが気になる場合は、グリチルリチン酸2Kやサリチル酸、ピロクトンオラミンといった抗炎症成分や殺菌成分が配合されたアミノ酸系シャンプーを選ぶことがおすすめです。これらの成分は、頭皮の炎症を抑えたり、フケの原因となるマラセチア菌の繁殖を抑制したりする効果が期待できます。実際に、フケやかゆみに悩む方の多くは、頭皮のターンオーバーの乱れや、常在菌のバランスの崩れが原因であることが少なくありません。そのため、これらの有効成分が配合されたシャンプーを使用することで、頭皮環境を健やかに保ち、トラブルの改善につながる可能性があります。
最近では、このような有効成分を配合しながらも、比較的安く手に入り、リンス不要で手軽に使えるアミノ酸系シャンプーも増えてきています。例えば、薬用シャンプーと表記されている製品の中には、フケやかゆみへの効果が認められている医薬部外品のものも多く、ドラッグストアなどで気軽に購入できます。ただし、使用中に肌に合わないと感じた場合は、すぐに使用を中止し、皮膚科医に相談することが大切です。
ポイント4:敏感肌の人は、添加物の少ないシンプルな処方を選ぶ
敏感肌の方は、シャンプー選びに特に注意が必要です。肌への刺激を最小限に抑えるためには、添加物の少ないシンプルな処方のシャンプーを選ぶことが重要になります。具体的には、着色料、香料、パラベン、エタノール、シリコンなどの成分は、敏感肌の方にとって刺激となる可能性があるため、これらが無添加であるかを確認することが大切です。これらの添加物が少ないシャンプーは、頭皮への負担を軽減し、かゆみや赤みといったトラブルを防ぐ効果が期待できます。
また、シャンプーの裏面にある成分表示を確認する際には、成分が少ないものを選ぶという意識を持つと良いでしょう。成分の種類が多ければ多いほど、肌に合わない成分が含まれている可能性が高まります。特に、天然由来成分と謳われているものでも、人によってはアレルギー反応を示すことがあるため、過去に肌トラブルを起こした成分がないか、一つ一つ確認することが大切です。
アミノ酸系シャンプーは、泡立ちが控えめな傾向がありますが、泡立ちを良くするための添加物が少ないことは、敏感肌の方にとってはメリットとなります。泡立てネットなどを活用して、肌に刺激を与えないよう優しく洗うことを心がけましょう。自分の肌質に合ったシャンプーを見つけることで、頭皮トラブルを軽減し、健やかな髪と頭皮を保つことができます。
ご自身の髪質や頭皮の状態に合った製品を選びましょう。
アミノ酸系シャンプーは、頭皮や髪への優しさと高い保湿力が特徴で、乾燥やダメージ、敏感肌など、さまざまな髪の悩みに対応できる優れたアイテムです。市販品の中には、目的別に選びやすい製品が豊富にありますので、この記事を参考に、最適なアミノ酸系シャンプーを見つけて、日々のヘアケアを充実させてください。